不動産投資商品「みんなで大家さん」に対し、東京都と大阪府が新たな行政指導を行いました。
さらに、投資家らによる集団訴訟は原告が1000人を超え、損害賠償請求額は100億円に達する見通しです。
配当停止が相次ぎ、トラブルが拡大
「みんなで大家さん」は、投資家約4万人から総額2000億円以上を集め、年利7%の高配当をうたっていた不動産投資商品です。
しかし、主力プロジェクト「ゲートウェイ成田※1」で配当が停止し、他のプロジェクトにも影響が広がっています。
現地の千葉県成田市にある「ゲートウェイ成田」では工事が止まり、作業員の姿もほとんど見られないという報道も。
大阪府と東京都は、投資家に提示された「第三者譲渡契約」の説明が不十分として行政指導を実施しました。
この契約は、投資家が出資持分を第三者に譲渡し、保険付き債券で年利7%を保証するというもの。
しかし、その“第三者”は実際には100%子会社であり、弁護士らは「訴訟回避のための時間稼ぎ」と批判しています。
※1 千葉県成田市で開発中の大型複合開発プロジェクトのこと。当初は商業複合施設やアリーナ、ホテルなどを2027年3月までに開業する予定でしたが、資金繰りの問題や、出資者での分配金支払い遅延といった問題が報じられている。
事業者の反発と行政の見解
東京都の小池知事は「投資家に具体的で分かりやすい説明を求めた」とコメント。
一方、事業者側は「行政指導の公表は社会的信用を不当に損なう」と反発しています。
弁護団によると、訴訟参加者はすでに1000人を超え、1人あたりの損害額が2億円を超えるケースもあるとのこと。
投資家の多くは高齢者で、今月末から来月上旬の提訴が予定されています。
(出典:「グッド!モーニング」2025年10月18日放送より)
3年前、私も検討していた
実は3年前、私も「みんなで大家さん」の広告をネットでよく見かける時期がありました。
当時は不動産投資にちょこっと興味がありましたが、不動産投資は「知識も資金も必要でハードルが高い」と感じていた頃。
そんな中で
「1口100万円から始められる」
「手軽に大家デビューできる」
という言葉に惹かれ、これなら私でも投資ができるかも?と、当時は真剣に検討していました。
資料を読んだり、ネットの口コミを調べたり、友人に相談したりしているうちに、なんとなく「今はやめておこうかな…」と判断。
大きな理由はなかったけど、“うまくできすぎている”ような感じがして、少し引っかかっていたのかもしれません。
今回のニュースを見て、正直ヒヤッとしました。
被害に遭われた方々は本当にお気の毒です。
投資は自己責任と言われるけれど、こうした
“手軽さ”
“高配当”
“テレビCMでの宣伝”
に安心感を抱いてしまう気持ちも非常によくわかります。(私もそのうちの1人)
自分は手を出さなくてよかった、とほっとする一方で、他人事ではないと感じました。
投資は「理解できる範囲で」
「みんなで大家さん」問題は、今後さらに訴訟が広がる可能性もあります。
簡単そうに見えるものほど、仕組みの裏側をていねいに見て、判断することが大切ですね。CMや高利回りの宣伝に惑われないことも。
このニュースは、私にとっても「慎重に判断する勇気」を思い出させてくれました。
投資は今後も「分散」を一番のテーマに!無理のない範囲で、自分に合った投資を続けていきたいと思った土曜の夜でした。
※本記事は報道内容と筆者の個人的な感想をまとめたものであり、特定の企業・団体を誹謗する意図はありません。


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